コミュニケーションの指標「広がりタイプと繋がりタイプ」

000blogでは「One ofIdea」を一つのコンセプトとしています。色んな考え方に触れて「自分が何を感じるか?」これを読んでくれている人が「何を感じるか?」そんな様々な感性を「全部いいよね。一つの考え方だよね」と受け入れながら、“多様な感性の旅”みたいなものをとおして、感受性を刺激しあえたらいいな。と、いうテーマで日常における感動したこと、感性に響いたことなどを記録しています。

先日、仲のいい友人と「タイプ別性格分析」の話をしていて、ふと性格診断もこんな理解や解釈なら日常に取り入れて扱いやすいかな?と、気づいたことがあり、その記録をしておこうとブログに書いています。

世の中にはいくつものタイプ別診断や心理テスト、自己分析ツールなど自己理解をすすめるツールがあります。そして大体が大まかに4つくらいの性質や傾向に分類されている(できる)ものです。外交的か内向的か、感情か理論かとか・・・。

私も友人も心理分析の類は結構好きで、まぁまぁな金額のものまでやっていました。そんな友人とは面白いことにどんなタイプ別診断をしても「完全に真逆」

だからこそ、今回のひらめき(勝手な解釈)に至ったわけですが、マーケティングや文章、職場の人間関係や後輩への指導など、「広がりタイプと繋がりタイプ」の2種類で相手の傾向を掴んでおけばスムーズにコミュニケーションを取るためのとっかかりになるんじゃないかな?と考えています。

タイプ別分析とワンネス

タイプ別診断に限らず、心理分析全般に思うことは、これらの役割は「創造のサイクルを完成・維持させるためのもの」だと考えています。

「何かを生み出す人、それをサポートする人、広める人、分析・改善を加える人」といったように性質に応じて役割がありますが、その役割は何かしらのゴールに向かっているものだと思います。

そうして何かを完成させるというのは、大なり小なり“個人”であっても成立させることはできます。会社であれば個人が一つのプロジェクトやミッションを完結するからこそ、チームで拡大し、組織に還元するように

故に、一個人の中にも創造のサイクルはあり、タイプ別とはいえ偏った性質しか持っていないのではなく、“特徴や傾向があるだけ”で、不得意な性質も両立してバランスをとっているものだと思います。

そのため、ここでいう大雑把な解釈や分類も、コミュニケーションをとる相手に対し「一つの性質しか持っていない」と偏見をもって相手を理解することは避けたいなと思っています。

「広がりタイプと繋がりタイプ」の意味

「広がりタイプ、繋がりタイプ」の意味ですが、これはインプットやアウトプット、理解や解釈の仕方から着想を得たものです。

広がりタイプというのは「創造的で拡大的ですが詳細に目がいかないタイプ」「繋がりタイプというのは論理的で秩序を重んじるタイプ」です。

人間関係に置き換えても、前者は“独創的”ですが独断的、後者は“調和的”ですが控えめです。(ちなみに前者は私で後者は友人です。)

今回のテーマは「様々な性質を理解し、スムーズなコミュニケーションを行うこと、あるいは何かしらの目的に対し円滑な運営を行えること」そのための相互理解です。

そこで気になるのが、それぞれがどのような発想の“視点”を持ち合わせ、これらの人に対応したコミュニケーション方法は?ということになると思います。

「広がりタイプと繋がりタイプ」の性質

ここからは友人との会話で得た、それぞれの傾向と性質についての価値観や観点を解釈を加えつつ整理したいと思います。

「①広がりタイプ(独創的)、②繋がりタイプ(調和的)」として、以下それぞれを「①、②」と称しています。ご了承ください。

キャラクターの特徴と分析

会話の運び方、聞き方

  1. 10、5、3で要点だけ聞きたいタイプ
  2. 1~10まで聞きたい、話したいタイプ

10が結論とした場合、①のタイプは要点だけ聞いてあとは「自分で考えたい(想像性)」だと思っています。②のタイプは「正しい情報が欲しい(正確性)」だと考えています。

インプット(認知)

  1. 直感的
  2. 五感的

例えば、「雨」という単語から連想されるものをそれぞれに聞いたとした場合、②の場合「青や水」といった雨から直接的に連想されるものを発想します。逆に①の場合、例えば「自転車や夕焼け」などかけ離れた発想にまでいたります。これは頭の中でどうなっているのかというと、雨の中の景色をイメージしてしまうわけです。①抽象的、②具体的とも言い換えることができます。

インプット(認識)

  1. 性質や本質重視
  2. 事実や正確性、キャラクター重視

例えば、同じ絵画や作品を見たときにどう解釈するかですが、①の場合、下地の種類(ステンレスや漆)やその上に重ねた色の印象を見比べて、「冷たく尖った印象、和のテイストでありながら柔らかい曲線」とか勝手に解釈し、“性質”から色々連想します。逆に②の場合そこに映し出された風景や人物を見てストーリーや作者の意図、年代など事実としてあるものに目がいくかもしれません。

アウトプット

  1. アイディア、発想
  2. 管理・整理

①はインスピレーションや気分で動きます。②は正確な情報の収集、構築につとめ完成されたものを提示します。

人間関係

  1. 独断的
  2. 調和的

これは友人と会話をしていて特に強い傾向ですが、友人(②)は必ず「人」に目が向きます。どんな風にしたら「他の人が喜んでくれるか?幸せか?」とか、とても親切です。そのため人付き合いも多いタイプです。私(①)の場合、視点は「自分」です。「自分がどう楽しむか」というところから発想します。(ちょっと傍迷惑なタイプです。)なので大体が自己完結する遊びにおさまります。

判断基準

  1. 面白いかどうか
  2. 役に立つかどうか

人間関係の築き方に似ていますが、ここでもやはり②は「組織や世の中に対しどう貢献できるか」を考えています。①の場合は「好きか嫌いか、体験したことのないワクワクがあるか」を重視しています。

シチュエーションと性質の関係性

プロジェクトの発表準備

例えば、何かしらのプロジェクトを発表する機会があるとして、「正確性」を重んじる“繋がりタイプ”は可能な限り1〜10まで内容を暗記します。すごい人だと具体的な人物やメンターを想像して、スピーチの際の「感情や温度感」までコピーします。

逆に“広がりタイプ”にはそれができません。抽象的に理解し、想像するため、要点を理解したらその場で瞬発的に話し始めます。そして、勝手に乗っていきます。説明書がある、それをなぞらなければいけない。という状況になると急激に話したいことのイメージや背景が抜け落ち、感情がのらないのです。

創作活動

例えば、先日フィギュアのリペイントに挑戦したのですが、その話を友人(繋がりタイプ)にしたところ「俺なら同じ作品を見つけてそれを忠実に再現しようとする」と話してくれました。

では、私(広がりタイプ)がどうかというと、「イメージ」です。アンバランスさを意識した方がキャラクターの影が際立つだろうとか、曲線はツヤが欲しいとかそんな感じです。

「広がりタイプと繋がりタイプ」それぞれの思惑

これらのことから、見えてくる各性質の共通項ともいうべき、心情については以下のように考えています。

「広がりタイプは“裁量権が欲しい”」と常に思っています。“自分で決めて、自分で想像した方が楽しいから”です。

「繋がりタイプは“安心感が欲しい”」と思っています。“理解はロジカルに根拠に基づいて行い、人と調和し助け合います。”

人や発想において縛られることなく想像するから“広がりタイプ”であり。

人や発想において誠実に向き合い、一つ一つを堅固に結ぶから“繋がりタイプ”と表現しました。

「広がりタイプと繋がりタイプ」それぞれへの対応

彼らは創造的なゴールに向けて各々の性質を活かします。アプローチが異なるだけです。

「広がりタイプは想像性に制限をかけず、自分のペースで事を進めたいと思っています。そして“可能性”に目を向けます。」

「繋がりタイプはルールを重んじ、慎重に準備をしながら物事を進めたいと思っています。“安全性”に目を向けています。」

こうした独創性や正確性といった性質を活かすとき、彼らに伝えるべきことは「結論と要点」かもしれませんし、「1~10までを網羅しサポートを含めた信頼関係」かもしれません。

後輩への指導の時、繋がりタイプが相手なら「経緯、背景、結論」の全てを伝え、チームのメンバーとして迎えいれるよう、サポートや寄り添いの姿勢を見せることで、安心してプロジェクトを進めることができるかもしれません。

逆に広がりタイプなら完成イメージだけ伝えて「任せる」といった距離をとったサポートを必要とするかもしれません。

営業先の相手が繋がりタイプなら人としての信頼関係を築くことが大事でしょうし、広がりタイプなら未来の価値をみせることで心が動くでしょう。


広がりタイプのキーワード
  • 想像性
  • 可能性
  • 独創性
  • 直感的

繋がりタイプのキーワード
  • 正確性
  • 安全性
  • 協調性
  • 五感的

もちろんこれらは比率があるだけで、どちらを比較的重視してアプローチするかといった話です。断定的なものではありませんので誤解のないようにお願いします。

まとめ

今回はタイプに応じた分析と対応を整理しましたが、あくまでも個人的な解釈に留まるものです。「〜タイプだから」といって絶対にここで分類した性質が該当するとも考えていません。

その上で、両極の性質を照らし合わせたときに連想される共通項や傾向が見えたことで、自分でも人と会話をする時、ブログを書くときなどに、活かせる指標としてこうした解釈を取り入れてもいいな。というかたちで内容を整理をするに至りました。

また、物事が生み出されて発展する時には、「革新と安定」両方の性質が必要になるように、どちらがいいかという話ではなく、どちらのいいところも活かすための理解です。

加えてあくまでも“傾向や癖”の話なので個人の性質を断定するものではありません。全ての人が全ての同じエネルギーを持っていると思っています。

そして、どんな人も自身の得意を活かして活動的に物事を創造できるとも思っています。

同時にそんな時、そのパフォーマンスを引き上げるのは、居場所があるという“安心感”ではないかと思っています。

丁度、相反する陰と陽の性質がバランスを保ち成り立つように、様々なエネルギーを受容し調和するために、このようなかたちでも人や自分を理解したいと思いました。

何かの参考になれば嬉しいです。