【陶芸体験・感想】「平清水焼」をつくりにいったら奥が深くて感性が爆発した話!

今回は陶芸体験をしてきたので、諸情報を含め実際にやってみた感想をまとめました。

これから始められる方、体験される方の参考になれば幸いです。

教室について

体験教室概要

  • 教室:七右エ門窯(しちえもんがま)
  • 住所:山形県山形市平清水153
  • 価格:1500円(粘土500g /お茶碗・湯呑み1枚程度)
  • 所要時間:1時間半程度
  • 完成までの期間:約1ヶ月

詳細は七右エ門窯さんのHPにも記載がありますので、そちらをご覧ください。

予約がなくても入れますが、団体予約が入っていることもしばしばあるそうなので、日程は予めご確認いただいた方がよさそうです。

七右エ門窯の 陶芸教室 受付時間:9:00~15:00 *12月30日~1月5日まではお休みとなります。   定休日:毎…

平清水焼の特徴

粒々とした梨のような模様と青みがかった風合いの色味が特徴的です。

「梨青磁」というらしいのですが、素肌にひんやり、ぽってりとおさまるような質感と灰色のベースの上にかかった青の発色がさりげなく、静かな印象を感じました。

ちなみに、近くには「青龍窯」という窯元もあり作風は異なります。

こちらは艶がなくサラッとした質感の白を貴重とした器が多く、色付けのあるものは深い色合いを用いてコントラストが非常に美しい印象でした。

陶芸体験について

実際の教室の雰囲気

体験内容に合わせて、丁寧に作り方を教えてくれます。

私は今回、コケ用の植木鉢を作ろうと思い、「器作り」にチャレンジしました。

それ以外にもお皿や、絵付け教室なども開催されており、参加者の要望に合わせて手順を解説した後は自由に作品作りに集中できるように時間をとっていただけます。

困ったことがあれば先生がすぐにサポートをしてくれますので安心です。

素材がすでに用意されている状態から、絵付けや形づくりの工程に移るので初心者でも簡単に取り組むことができ、非常に親切です。

容器を作ってみた感想

容器の作り方

  • 粘土を空気を入れないように気をつけつつ丸く整える
  • 中央に親指で深めに窪みをつける
  • 窪みの口を指で挟み込みながら徐々に広げる

単純ですが意外と繊細な作業に感じました。

空気が入ると焼いた時に器が割れてしまうそうで、丸く整えるだけなのに、個人的には謎の緊張感があり、程よく集中できました。

粘土の感触は冷たく粘り気のある感じで“もったり”としていたのが心地よかったです。

形づくりについては、色々と反省点があり、当初のイメージと完成した器の状態を比較しましたので次の項にて詳しくお話しします。

ちなみに色付けについては指定した色で対応してくださるそうですので、器作りが完了したら後はお任せです!

作品イメージ

イメージしていた形状

 

以下の点を踏まえて、オープンタイプのコケ用の容器をイメージして作成しました。

奥行きをつくる

これはコケテラリウム作成のコツでもまとめましたが、テラリウムを作るときは奥から手前に向けて傾斜を作ることで景観の表情を立体的に見せ、主役の顔がしっかりと鑑賞者の視界に入るように作るためです。

高さは土の盛り付けで行えますが、前後がはっきりとわかる作りにするために切り口に傾斜をつけることを考えていました。

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水平に広がりを見せる

形状をやや楕円にすることで空間に横の広がりを持たせることをイメージしていました。

植え付けを行った時に和物の容器に合わせて侘び寂びを意識したレイアウトをイメージしていたので、限られた大きさの中で高さや幅をつけることで広がりと“間”を作るのが狙いです。

保湿効果を持たせる

口を小さく、内向きにすることで若干ではありますが、保湿効果を持たせるように形状を調整しました。

よくウィスキーやワイングラスなどでは香りを閉じ込めることを意図して、口を窄ませたような容器がありますが、それに近いイメージです。

完成した器(回顧)

制作した平清水焼

 

さて、実際に作ったものの感想ですが、これはこれとして満足はしています。

ですが、見ての通り、想像通りにはいかなかった部分もところどころあります。

次回の課題として振り返りをしておこうと思います。

大きさ

まず、完成形は水分が抜けるせいか、容器の大きさが若干縮みます。感覚的には一周り強小さくなった感じです。

形状

サイズの縮小に伴って、高さや切り口の角度もイメージより印象が弱くなっています。

切り口

これは制作時点で既にわかっていたことですが、ストレートに斜めの切り口を整えることができませんでした。

板と糸を利用して水平にカットする方法はあるのですが、斜め用の工具はなかったので最終的には少しづつ切り口を調整するかたちとなりました。

先生にもアドバイスはいただいていたのですが、技術が伴いませんでした!

厚み

写真では少々分かりづらく恐縮ですが、厚みも均一ではありません。個人的には厚みのアンバランスさは仕上がりとしては好みです。

しかし、完成形の形状を整える上では、できるだけ均一に整えたいところです。

その理由として、例えば私のように口の部分を内巻きに整えたときに、厚みのある部分はしっかりと土台の支えがあり安定するのですが、薄い部分は固定化されず次第に歪んでいってしまうためです。

その結果しっかりと口の形状を整えることができず、控えめな印象になってしまいました。

表面の質感

比較的滑らかな印象ですが、ところどころ、ザラつきがみられます。

これは水を含ませた布を使いながらならすことで解決できますが、詰めの甘さが出てしまいました。

底面付近にやや傷のような凹みがありました・・・。

形づくりのポイント

実際に体験してみて、まずはここを抑えないと話が始まらないな!と感じたのは、“球体から容器の形状に整える際の指の力加減です。”

ろくろの上で少しづつ回しながら指で器の口を挟み込み徐々に好みの形に整えるのですが、挟み込んだ際に力加減を均一にしないと厚みや高さにムラができてしまいます。

形は最後に整えればいいか!くらいの気持ちでいたので大体の感じでガシガシやってたのですが、もう少し時間をかけて丁寧に作り込めばよかったな、と感じています。

そしてもう一つが大きさです。

形状や大きさは自分が想像しているよりも縮小してしまうので、次回行った時はもっと大胆に作り込んでみようと思います。

作成時にこの点は先生から注意点としてお話がありましたが、私の場合は想像していたよりも控えめな印象になったので、次回の課題です!

まとめ

今回の作品は意図的ではないですが、無造作な感じがコケにあいそうな雰囲気ですので、植え付けが楽しみです。

陶芸体験については、感覚やポイントをおさえられたので、次回は美しく均一な形状を目指そうと思います。

平清水の景色

 

また陶芸という創作活動そのものついても、満足のいく作品作りに夢中になれることはさることながら、普段意識しない、手先の感覚を粘土の感触に集中させて想像したものを形にしていくという“体験”をできて非常によかったな、と感じています。

不思議と頭がスッキリして心地いい感じです。

さらに、自然豊かで静かな場所なので、非常に気の良い空気が漂っています。

日常で疲れた頭のリフレッシュにも最適です。

マインドフルネスというやつでしょうか。

 

待機中の小動物

動物も顔を覗かせてますね〜

今回作成した器には気候が涼しくなってからコケの植え付けを行おうと思います。